Jul 4, 2021

中国当局、滴滴を調査、セキュリティー懸念で

 アメリカやシンガポールでの配車サービスアプリは、それぞれお馴染み Uber、Grab。使いやすくて便利。

 中国では滴滴出行(Didi Chuxing Technology Co.,)が該当。これは有名だけど、まだ使ったことが無い。上海だと流しのタクシーを捕まえられた(2018~2019)ので、それほど必要も感じなかったのだ。

・関連過去記事(SIM)

アメリカ・ハワイSIM lycamobile 30日LTE4GB (2018/04/17)

アメリカ・ハワイSIM lycamobile 30日LTE4GB #2 使ってみた (2018/09/09) 

【中国聯通香港】「 シンガポール 7日間 データ 使い放題 上網/通話 SIMカード 」  (2018/09/12) 


 驚いたことに、米では主要観光地から離れるほど市中を流すタクシーを見つけにくく、しかし同サービスを使うと予め料金や車の到着時間まで分かり、もはや使って当たり前の便利必携ツールと化していた(2018)こと。別の或る国では、タクシー業界保護の規制で"Eats"以外は未だに浸透していない(本稿執筆時)のとは大違いである。UberもGrabも(恐らくDiDiも)、早くタクシーを捕まえたいユーザと、客待ち負担を最小化 & 効率的収益化したい運転手との双方のニーズを確実に満たすというのに、だ。

 また当該サービスは、大量のデータ利活用を図れる点も大きい。その可能性はマクロ視点での省エネや都市インフラ最適化など幅広いと推察する。さらに海外顧客情報まで収集しビッグデータ化できるなら、中国当局にとってもDiDiの米進出はプラスはあってもマイナス要素は少ないのでは?と不思議に感じたニュースを以下に挙げる。

---> 10/10 追記

 夏以降、中国の報道が増えてきた(例、IT企業巨大化に対する国家統制不足懸念、不動産問題、濠中関係悪化をきっかけとするエネルギー問題、など)。
この件も、個人情報漏洩懸念、特に統治者の身内の情報や、組織重鎮ないしは関係者全員の移動記録等の漏洩をきっかけに、ビックデータによる活動分析、といった文脈で想像を膨らませると、不都合や想定外事象の予防統制という点で意味があるのかもしれない。

<--- 10/10 追記、ここまで


滴滴出行 株価はこのリンク 


中国当局、配車サービスの滴滴を調査 セキュリティー懸念で (07/03)

https://jp.reuters.com/article/china-didi-global-idJPKCN2E81V2

 ニューヨーク証券取引所(NYSE)で2日、中国の配車サービス最大手、滴滴出行(ディディ)の株価が10%超値を下げた。中国サイバースペース管理局(CAC)が国家安全と公益を守るためにディディの調査を開始したと述べたことが材料視された。

 中国当局はここ数年、国内の大手テクノロジー企業に対する規制を強化してきた。企業に対して主要なデータを適切に収集・管理するように要求している。

 CACはディディの調査に関する詳細を明らかにしなかったが、国家安全法とサイバーセキュリティー法に言及し、調査の目的がデータの機密保護に関するリスクを防ぐものでもあると説明した。

 中国と世界15カ所超の市場で広範なサービスを提供するディディは毎日、膨大な量の移動データをリアルタイムで収集している。一部のデータは自動運転技術や交通量分析に使っている。


一次情報はこれか?(↓)

China investigates Didi over cybersecurity days after its huge IPO

https://www.reuters.com/technology/china-cyberspace-administration-launches-security-investigation-into-didi-2021-07-02/

 株式公開(IPO)から44億ドルを調達したディディは、中国企業の間では珍しい動きである市場デビューの祝賀イベントを開催しませんでした。

 2012年にWillChengによって設立されたDidiは、安全性とその運用ライセンスに関して、中国でいくつかの規制調査に直面しています。

 同社はまた、6月にロイターが明らかにした独占禁止法の調査に直面しており、ディディが反競争的行動を利用して小さなライバルを追い出したかどうかを調べている。当時、「名前のない情報源からの根拠のない憶測」についてはコメントしないと述べた。

 水曜日のディディのデビューは、2014年のアリババグループホールディングリミテッド以来、中国企業による最大の米国上場でした。

 ディディは、IPOを通じて最大100億ドルを調達し、同社の価値を1,000億ドルにすることを目指していました。しかし、投資家は、取引開始前の会議で評価目標に批判的であり、取引の規模が縮小しました。

 ディディはまた、ソフトバンクグループ(9984.T)、アリババ、テンセント(0700.HK)、ユーバー(UBER.N)などのテクノロジー投資大手にも支えられています。


【材料】中国のディディが反落 中国当局がサイバーセキュリティーに関して調査に着手=米国株個別 (07/03)

https://kabutan.jp/news/marketnews/?b=n202107030027

 同社は中国で配車サービスなどモビリティー業界に技術を提供。今週30日にNY証券取引所に上場し、中国企業の米IPOでは過去2番目の規模となった。本日は中国サイバースペース管理局(CAC)がサイバーセキュリティーに関して同社の調査に着手したと発表したことが嫌気されている。

--> 07/27追記

当局の規制強化について、投資系YouTuberからもコメントが挙がっている。

【悲報】中国教育関連株が軒並み大暴落 (07/25)

https://buffett-taro.net/archives/44462228.html
「共産党が支配する中国株への投資の難しさ」

【7/25配信】これらの銘柄はゼロになるかもよ❗️中国株、くだらない値頃観は捨てて!中国が抱える問題点を解説(EDU, TAL, DIDI)【じっちゃま米国株】 (07/26)

https://www.youtube.com/watch?v=gcPg2Jwn7M4
中国の課題(人口問題)を説明する上で、海外移住者の視点で日本事例まで言及していて、興味深いビデオになってます。


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