Apr 3, 2011

原発と放射線について

民間有志の放射線計測サイト 
 ←権威筋の情報隠蔽は ますますナンセンスと思う。

Radiation Levels in Japan monitored by Japanese government (wsj.com)

Current Status at Fukushima Daiichi
 ←ちょっと頑張って英語を読めば日本のメディアより、よくまとまってて分かりやすいかも

放射性物質:累積放射線量 浪江町などで年間限度超える (mainichi.jp 04/02 19:50 更新:04/02 23:48)
<-- 避難指示区域の拡大を!!

//

原発、ロボット

ネットの記事を以下に抜粋、要約しておく。

原発事故でのロボット適用の技術課題について、次の記事(IEEE Can Japan Send In Robots To Fix Troubled Nuclear Reactors?  の抜粋、和訳)がとても分かりやすい

原発事故で役立つロボットはないのか? (Norri Kageki 03/22 23:33:50 )

・今回のように「瓦礫が散乱し、屋根が崩壊して鉄のはりがからみあったりしているような環境は、(ロボットにとって)非常に困難だ」(バージニア工科大学のDennis Hong准教授)。

・原発施設はコンクリートの壁が厚く、無線通信に頼るのはリスキー。光通信ケーブルを使ってもせいぜいロボットと人間との間の距離は2kmが限度で、操作する人間が原発に近付く必要がある。

・最大の問題は放射線。チップやセンサーにダメージを与え、メモリーやプロセッサーのデータを破壊する...  「...遅くてのろまな『恐竜ロボット』が必要...そうまでしても、放射線が重要なものを破壊してしまうのは時間の問題。」(テキサスA&M大学のRobin Murphy教授)。

・問題は、こうしたミッションを実行できるようなロボットが、商品としても、研究開発段階でもないということだ。現段階では、どんなロボットを使うにしても行き当たりばったりで試してみるしか手はなく、日本の当局はおそらく保守的に行動するだろう。

・日本は自国のロボットを使わない...法律で...軍事用ロボットを輸出することが禁じられている。...さらに、日本の無線通信の規制がたいへん厳しいため、緊急事態でも通信の出力に限度がある。
 
次の記事も興味深い。
福島原発に「ハイテクロボット」をうまく使えないか? (okwave.jp 03/17 15:29:11)

・NASA開発、宇宙飛行士ロボット「ロボノート」に可能性あり

・強い放射線に負けず、マイナス150度からプラス150度に耐えて空気のない宇宙空間で危険な作業を...国際宇宙ステーションで活躍しています。

・5本指の両手、両腕で、ナットを締めたり、緩めたり、細かな作業が人間以上にできる危険な作業でできるハイテクロボット

がれき、ドア、ビル構造などの障害、見通し・通信の問題などから、アシモ君の投入は中々難しそう。
瓦礫除去のために、ドーザーブレード尽き戦車を派遣したのですが、『ケーブルや地中に埋められている配管が車体の重さで傷むおそれがある』との事で、いろいろ大変な様子。

 
以下、各国のロボット援助の経緯---------------
 
私が気づいただけでも、3/11東日本大震災の一週間後には民間ブログで、建設的なアイデア交換がなされていたわけですが、、、
「東電がロボット提供の申し出拒否」…仏企業 (03/29 11:41 読売新聞)

・アレバ社は28日、本紙に対し、原発事故用にフランスで開発された作業用ロボットの提供を申し出たところ、東京電力が断ったと明らかにした。

・ロボットは...高性能カメラや作業用アームを搭載。放射線量が高い場所で、遠隔操作により作業ができる。アレバ社報道担当は、「東京電力はロボット使用は決定的な効果がないと判断したようだ」と述べた。

なんたること。限定的であっても、知恵を結集して、併行的に問題解決すべきと思うが。

その後、官の動きで、状況好転...
原発事故、サミットで議論=大統領「ロボット・廃炉対策を提供」-日仏首脳 (jiji.com 03/31 21:12)
・サルコジ仏大統領、「放射線濃度の高い区域で活動できるロボットを提供したい」と申し出た。

福島第1原発事故 米政府、遠隔操作できるロボットを日本に提供へ (fnn-news.com 04/01 17:35)
 ・米、キネティック社、「タロン」 
  カメラ 4台搭載、放射線測定器
  世界で3,000台が稼働(イラク戦争などで爆弾処理にもあたった)
  水の中でも作業が可能

軍用ロボ、フクシマに投入 米ハイテク企業が名乗り (asahi.com 04/01 8:44)
・キネティック社、無限軌道走行型の軍用ロボット 「タロン」、「ドラゴン・ランナー」 写真あり
・原発事故という特殊現場での効果は未知数だが、期待は高まっている。

・キネティック北米社は、遠隔操作できる長いアームを備えた積み込み機(ローダー)を東京電力に提供した。前後のカメラ7台と熱探知カメラなどで現場の状況を把握。アーム先端のショベルや電動カッター、粉砕器なども操作できる。
  
・日本側が求めているのは、(1)運搬用ロボット、(2)原発の深部に入り込んで破損状況など詳細データを収集できる小型ロボット、(3)放射能汚染区域にも物資や機器を運べる、遠隔操作型の無人ヘリコプターやトラック――の3点



このタロンの写真を見ると、現場の映像や測定に威力を発揮してくれそうだ。

お掃除ロボ、ルンバでお馴染みの米アイロボット社からも、心強い支援、、、
米国から「ロボット消防士」 福島第一原発に投入へ (asahi.com 3/26 11:53)
・調査支援のために、紛争地などで使用されている同社のロボット4台と社員6人を26日までに日本に向けて派遣した。

・パックボットとウォーリアー各2台。
 パックボットは米軍によってアフガニスタンなどの紛争地で爆発物探知などの任務に投入。
 ウォーリアーは100キロ以上のものを運ぶ能力があるとされ、同社は「重いホースなどを運べるので『ロボット消防士』の役割を担える」としている。
・福島第一原発での任務はまだ決まっていないが、「監視や危険物の発見といった任務を想定している」
 
仏企業の申し出を東電は3/29に断った。一方、米企業は3/26にロボットと社員派遣。事情未詳。


その他のロボっぽくないものも、以下に挙げておく____________________

米軍の無人偵察機「グローバル・ホーク」が被災地を撮影 (getrobo.com Norri Kageki 03/18 15:33)
・グアムにあるアンダーセン米空軍基地の「RQ-4 Global Hawk」が東日本巨大地震の被災地上空の撮影を実施
・この無人機は遠隔地にいる3人によって操縦される。「LRE パイロット」と「MCE パイロット」、そして「sensor operator」の3人だ。

RQ-4 グローバルホーク (RQ-4 Global Hawk) (wikipedia)
・全幅:35.42m、全長:13.52m、全高:4.64m 
ということで、写真でみるよりも実物は大きく感じることだろう。
・空虚重量:6710kg、最大離陸重量:12111kg、ペイロード:907.2kg
・巡航速度:343kt (=353kt×1.852km/h/kt=635km/h)
コンクリート注入用ポンプ車も多数支援を受けている模様。
ありがたい事です。