Jan 17, 2021

コロナ医療機関、稼働率18%の不思議

世界のコロナ死者数、実際は公表数より上振れか (01/15)

https://jp.wsj.com/articles/SB11721070613559173311104587222350435711924

データ精度・信頼性がどうか、といった議論もあるだろうが、欧米に比べてコロナ被害は数十分の一とされ、医療水準や、一定人数あたりのECMO数、ICU数など医療資源の充実しているはずの日本で、しかも20年度は19年度に比べて死亡者数減少もしているのに、医療資源が枯渇するとは、どういう事だろうか?

答えと思われる記事を載せておく。


新型コロナ 緊急事態宣言は回避できないのか --- 境田 正樹 (01/02)

http://agora-web.jp/archives/2049578.html

『国内の約8400の病院のうち、新型コロナ患者受入可能医療機関は1700機関、また、ICU等を有する医療機関は1007機関ありますが、実際に新型コロナ患者で人工呼吸器、 ECMO又はその両方を使用した患者を受け入れている医療機関は307機関に過ぎません。この307の医療機関のうち、特に大都市圏の医療機関の新規重症患者の受入キャパシティがほぼ底をついてきたというのが今日の状況です。』


緊急事態宣言より「院内感染保険」の創設を (01/03)

http://agora-web.jp/archives/2049586.html

『18%の307しか患者を受け入れていない。その大部分は公立病院である。理由は明白だ。人員や設備があっても、民間の医療法人ではコロナを受け入れると院内感染の経営リスクが非常に大きいからだ。

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医療法では行政が民間病院に命令できない。感染症法でも都道府県知事は感染症指定医療機関に受け入れを「勧告」できるだけなので、病院は拒否できる。医師法の「応召義務」でも、2類相当の感染症は免責事項になっている。

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だから指定感染症を解除しても、受け入れる病院は増えないだろう。


TVは今日も「〇曜日で過去最大」、「外出けしからん(自粛を)」、「外食産業が(経済が)」などと、不安を増大させたり、両極の状況を悲観的に取り上げたりしている。政府にしても、より大きな効果が見込める本質問題に、力を集中できていない印象だ。

本緊急事態においては、公共~民間の医療法人全体をプール化し、コロナ患者受け入れや、医療スタッフ・機材の融通を利かせられる体制整備が必要そうだ。実現すれば、特定業種への保障なき自粛要請はほぼ不要になり、(リスクのある人の隔離策は必要だが)若者は出歩いて経済を回すとともに、抗体を獲得してウイルス拡大を防ぐ役目も担ってくれると思うのである。

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